フィジーの毛むくじゃらのアリダマ2

引き続きフィジーのアリダマについて・・・
コケシノブログのゆうさんが一先ずTwitterでラベル訂正のお知らせされましたね。
Hydnophytum cf. grandiflorum(ビチレブ)→Squamellaria tenuiflora
Hydnophytum cf. grandiflorum(タベウニ)→Squamellaria jebbiana

フィジーのアリ植物に関する論文を見ると・・・なるほど確かに。
でもこの学名だけ調べてもネットの情報では明確に特徴がよくわかりません・・・。
論文によると、tenuifloraは属の移動、jebbianaは新種であるとされています。

じゃあtenuifloraは以前は何だったのかというと、grandiflorum、longiflorum、tenuiflorumと呼ばれていたようです(多分)
花は一緒みたいだし、姿形もそれっぽい。
ただlongiflorumで検索するとがっつり花粉がついてる雄花の画像が出てきたりして困惑する・・・。

なかなか実がならないことから、雄花雌花があるのかと思いきや、ゆうさんのところでついに結実。もしかして雌雄同株で雄花が咲いていたとかいう可能性はないのかな・・・
うちの株は大株が二つあって、ちょっと異なる花が咲くので余計疑ってました。
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御覧のように、結構違います。
異花柱性??とも思ったんですが違うようです。
論文の系統図ではtenuifloraは'hairy tuber'と'smooth tuber'と分けられていて、うちにあるのはちょっとつるっとしたのと毛だらけのものなのでもしかしたらそういう違い?というのもあるのかも。
単純に環境(花粉を媒介する生物の違い)による変化なのか、個体差なのかよくわからないですね。
でも葉や枝振りは一緒なので同一種なんだと思います。

さて今回リリースされたタベウニ産毛むくじゃらアリダマjebbiana。
こちらはほとんど情報がない・・・。ただ産地というのが大きな違いなのでしょう。
乾燥標本を見ると確かにそれっぽいし、毛の部分がめちゃ似てる。
ビチレブ産とタベウニ産、両方持っている方はお気付きしょうが、タベウニのは毛がやけに剛毛。
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こちらがビチレブ産↓
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あと葉の形も全然違いますね。こちらがタベウニ↓
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こちらがビチレブ↓
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タベウニの方は本来かなり高いところについていたようで、それがハリケーンで木ごと倒され、今回採取出来たようです。
なので、葉の形は環境によるものなのかな、と思いましたが、別種と言われればなるほど頷ける。
まだ現地の葉なので、これが栽培下でどうなるか、花は、実はどうなるのか、要検証ですね。
ちなみにビチレブの方は花に芳香があります。顔を近づけるとわかります。
似た花でSquamellaria grayiも芳香があるようですね。
匂いの有り無し、どんな香りがするのかも気になってしまいますね。


うーんそれにしてもこいつもSquamellariaなのかー。
major や imberbisみたいな独特な形状がメラリアさんだと思っていたのだけど、どうやらDNAやら何やら調べた結果、関連性が高いとかでこの属に位置付けられたっぽい。
気になったのがいわゆるスクアメラリアという形状のアリダマにはフィジー固有種のPhilidris nagasauというアリが住んでいるらしい。
・・・気になる・・・・。でもこれ以上は調べてもよく分からないし、アリも含めて凝りだしたら本当に際限ないな・・・

あ~いつか現地行って色々な違いを見てみたいな。まだまだ発見されていないこともたくさんあるだろうし。

スクアメラリアはimberbisかと思ったらwilsoniiだったやつや、majorかと思ったらthekiiだったやつがなんとか生きて栽培できそうな感じするので、こちらの事も書いていきたいですね。
フィジーのアリダマ面白すぎ!!!